Book Review’S ~本は成長の糧~ -32ページ目

海馬/脳は疲れない



著者: 池谷 裕二, 糸井 重里
タイトル: 海馬/脳は疲れない ほぼ日ブックス
★★★★★★★★☆☆



進化する脳 」を先に読んでしまったので、順番が逆ですが「進化する脳」と昨日読んだ糸井さんの本のどちらも面白かったので、他の本そっちのけで読んでしまいました。

◆内容◆

糸井さんと池谷さんの対談形式で進んでいきます。糸井さんはさすがというか本当に対談が上手で話をうまく転がしたり、広げていきます。一方、池谷さんもその展開についていくだけの素晴らしい話力を持ってらっしゃいます。僕も将来はこんな対談が出来るだけの中身のつまった、引き出しのある人になりたいです。

内容は「進化する脳」とかぶっている部分もいくつかあるのですが、糸井さんの絶妙な話の引き出し方で、個人的にはとても面白い話が多かったです。もともと脳の専門的な知識を欲していたわけではないので、僕は問題なかったのですが、そういう学問を求めている人には向いていないかもしれません。

海馬についてもガッツリ取り組んで話を進めるという形式ではなく、話の中でたまたま海馬に結び付けて話せるところがあるから話しているという感じです。ですから、タイトルは対談の中で印象的だったフレーズを使用したのだと思います。

13時間もの長時間の対談だったということをあとがきで知って驚きました。冷めた目で見ることのない人、何にでも肯定的に捉えられる人向けかもしれません(笑)一言で説明すると、脳を絡めた人生観のお話でしょうか。

◆引用&コメント◆

脳の機能が低下しているかどうかよりも、まわりの世界を新鮮に見ていられるかどうかということのほうを、気にしたほうがいいでしょう

年を取ってくると「もう年だから」というのを口癖にして学習することを諦める人が多いです。池谷さん曰く、脳は年を取ればまた違った良さが出ることはあっても低下することはないようです。要は年を取るにつれて、さまざまな情報を刺激としてみることが出来ない、一種のマンネリ状態になることが問題のようです。常に好奇心を持つことの大切さは昨日の「豆炭とパソコン 」の「ミーちゃん」から学びました♪

くりかえしばかりなら、死んじゃったほうがましだと思うんです。楽しくないから。

これは糸井さんの言葉ですが、めちゃくちゃ共感してしまいました。ま、ほとんどの人が同じ考えを持っているとは思いますが(^-^;でも、安定を強く望む人ってくりかえしの生活を我慢してでも生きているイメージがあります。僕の価値観からすると、信じられないというか受け入れられないです。安定って停滞→衰退っていう悪い印象があります。池谷さんは脳の安定状態とは常に動き続けていることと言っていましたが、納得でした。

失敗をくりかえさないとあまりかしこくならないです。

はじめに脳の記憶することについて、「暗記メモリー(WHAT)」と「経験メモリー(HOW)」のふたつに分けて話が進みます。二人とも経験メモリーが頭が良くなることや人の成長にとって大切と言っています。高校生から大学生の間ぐらいに頭がいいことは物覚えがいいことではないと誰もが気づき始めると思います。

話がずれましたが、多くのビジネス書でも書かれているように、成功するとほとんどの人が振り返ることをあまりせず学ぶものも少ないのではないでしょうか。それに対して、失敗すると何がいけないのか、どこを改善しないといけないのかなどを反省して次に活かそうとします。これは人だけでなく、サルやネズミなども同じようです。これが「学習する」ってことなんでしょうね。

イラストがすごい可愛くて、ほぼ日スタッフのセンスを感じました(笑)古本で入手できたのですが、1700円ではさすがに購入しなかったかもしれません(^-^;池谷さんの本は面白いので、次は記憶力を強くするでも読んでみようと思います。

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◆トラックバックさせていただいたブログ◆

★★★★「海馬 脳は疲れない」池谷裕二…
読書&映画メモ : 海馬 脳は疲れない
itchy1976の日記:池谷裕二、糸井重里『海馬―脳は疲れない』
海馬/脳は疲れない ほぼ日ブックス|心に残った言葉せっかくやし、残しとこ。。。
海馬/脳は疲れない|もっさりもさもさ木曜日
剣八の徒然なるままに。:『海馬/脳は疲れない』『アイアンジャイアント』

豆炭とパソコン―80代からのインターネット入門



著者: 糸井 重里
タイトル: 豆炭とパソコン―80代からのインターネット入門
★★★★★★★★★★



風邪で熱が出てしまいました(>_<)微熱だったのでなんとか活動は出来たのですが、今日は難しい本を読む気にはなれません(^-^;ということで息抜きのつもりで読んだのがこの本です。市立図書館で借りたのですが、最近の図書館はすごいですね!!最近の本まで揃っていて、節約するなら図書館をフル活用するのがよさそうです。

◆内容◆

この本は、糸井重里さんが母A(なぜAなのかはサイトや本で確認してください)にiMacを送ったことから始まります。糸井さんは単なる思い付きで、80歳になるおばあちゃんがパソコンをインターネットを始めることって話として面白いだろうということで始まりました。

糸井さんのHPであるほぼ日刊イトイ新聞で、このおばあちゃんのパソコンの先生を募集します。そこで見事?採用された南波あつこ先生がとてもステキな人なんです。

母Aはみんなから「ミーちゃん」と呼ばれて慕われているこれまたステキな人で、80歳とは思えない(問題発言?)好奇心と行動力、魅力を持っています。そんなミーちゃんの家には賑やかな客人が集まります。

一言で説明すると、80歳のミーちゃんがインターネットを使えるようになるまでの話となります。しかし、その過程には現代人がどこかに置き忘れてしまった楽しさや喜びが沢山つまっています。羨ましくなるような心豊かな生活です♪

真のパソコンの入門書とはこの本ではないかと僕は思います。いきなり技術的な話をされてもパソコン恐怖症の人にとってはちんぷんかんぷんです。パソコンとの心の壁を取り除いて、「一回やってみようかな」なんて気持ちにさせることが大切ですよね。

◆感想◆

この本に興味を持ったのは、過去にも書いたのですがおばあちゃんがどうやったらパソコンに興味を持ってくれるのか考えていたことがきっかけです。

僕のおばあちゃんは家の2階上に住んでいます。歩いて30秒で会いに行けます。でも、日中は僕が外に出ているので会いに行けません。おばあちゃんは数年前に病気で倒れてから外に出ることを怖がるようになってしまいました。

もっともっとコミュニケーションをとりたい、と考えたときにインターネットしか思い付きませんでした。でも、まだ行動に移すことができていません。悩む僕の背中を押してくれるのではないか、と期待しながら読みました。読後の感想は期待していた通りでした。よし!僕もやってやろう!って気持ちです。就職活動が終わってからですが(苦笑)

近しい人に教えるときって、ついイライラして、乱暴になってしまうものらしいですね(それは先生の側の課題だと思うんだよね)

本書で糸井さんがこのように書いています。耳の痛い話でした(笑)パソコンを使いこなしている人って、自分が使い始めた時の苦労をすっかり忘れてしまうようです。教えられる人の立場になって考えられないから、うまく教えることもできない。あっこ先生は最高の先生です。教える側も教わる側もどちらも楽しむことってすんごい重要ですね。

パソコンはちょっと・・・としり込みしている両親やおじいちゃん、おばあちゃんに使わせたい!なんて思っている方は一読してみる価値ありです。最後にこの本に関連するサイトを載せておきます。実は今もミーちゃん日記は続いているんです(^o^)

■ほぼ日刊イトイ新聞 -80代からのインターネット入門
■ほぼ日刊イトイ新聞 -ミーちゃんの縁側。

[本・読書ランキング]

プロフェッショナリズムの覚醒



著者: 倉重 英樹
タイトル: プロフェッショナリズムの覚醒―トランスフォーメーション・リーダーシップ
★★★★★★★★★☆



この本はIBCS(IBM ビジネスコンサルティング サービス)の説明会で紹介されていた本です。かなり興味があったので説明会後すぐに購入しようとしたのですが、本屋では手に入らずアマゾンでも1ヶ月以上かかると言われ、最後にマーケットプレイスに出品しているのを発見して無事GETした本です。だからどうした?って感じですね(^-^;

友達が先に入手していて、面白いと言っていたのでワクワクしながら読み始めました。

◆内容◆

IBMビジネスコンサルティングサービス(以下IBCS)は2002年10月にIBMプライスウォーターハウスクーパースコンサルティング(長っ!以下PWC)が統合されてできた会社です。舞台は統合前のPWCです。

約10年前のPWCはIBMと統合するなんてことを考える(話が来る)どころか、会社が明日存続しているかどうかを心配しないといけないような赤字会社だったそうです。

問題尽くしの会社を作者である倉重氏が会長に就任し見事に回復させていきます。回復どころか年々成長を続け、大手優良企業の仲間入りを果たします。まさにタイトル通り、PWCの社員がプロフェッショナルへ目覚めていきます。本書は倉重氏がどのような考えでどのような手法でPWCを再建させたのかが書かれています。

チーム制導入による個人と組織両方の成長。それを支えるしっかりとした評価制度。徹底したデジタル化を推進し、モバイルオフィス・ペーパーレスな会社に。知識の共有(「文殊の知恵」システム)やコーチの配置による学習する組織の実現。などあらゆるビジネス書で書かれている内容を凝縮したような経営を実践されています。

経営者とはどうあるべきか。という答えがこの本に詰まっていました。なんて言いながら経営どころか仕事もしていない一学生が言ってても仕方ないですね(笑)

◆引用(心に残しておきたい言葉たち)◆

プロフェッショナルを目指せ」つまり、「自分のポジションを会社の中に探すのではなく、社会に探す」
プロフェッショナルを志向するとは、自分を商品化する試みであり、自分の商品価値を高めるために学習することにほかならない。


就職活動をしていく中で、僕が考えていた理想の社会人像と同じだったのでめっちゃ嬉しかったです。僕は「どんな社会人になりたいか?」と質問されると「会社のネームバリューに依存せず、個人として市場価値の高い人材」と答えていました。正直、この回答も突っ込みどころ満載な気がしますが、僕はこの考えを基本に、常に自らを高みへと持っていく努力をしたいと考えています。

変革のためにはビジョンを明らかにすることが重要になる。社員全員がそれを実現すべき目標として共有すれば、変革はスムーズに進む。

変革」や「イノベーション」といった言葉が大好きなのですが、その明確な理由は自分でもわかっていません(^-^;あまのじゃくな性格(ひねくれ者とも言う)が関係しているのか、サークルでも新しい刺激や活動を取り入れていく傾向がありました。それで失敗した経験があるのですが、その時は目指すべきゴールをみんなに示せていなかったのが原因だったと反省しています。この考えはとても大切ですね。

ITでネットワーキングされたとしても、組織が人で成り立っている以上、フェース・トゥ・フェースのコミュニケーションの大切さは変わらない

これは僕も経験上理解できます。当たり前な考えと思いますが、僕はこの本を読んで作者がこの考えをしっかりと持っていたことが企業改革の成功に大きな役割を果たしたと考えます。そうでなければ、デジタルオフィス化を進めていく中で問題が起きるはず、と思いました。便利な世の中になっても直接顔を合わすことは絶対に必要ですね。

"Enjoy Business As a Game" いい言葉ですね。


ビジネス書を一気に読みすぎたようです。少し時間を取って頭の中を整理しないと油断していたらパァーッと頭から飛んでいっちゃいそうです(笑)ということで、明日は糸井重里さんの昔の本を読んで頭を休めようと思います。

[本・読書ランキング]

進化しすぎた脳



著者: 池谷 裕二, 長崎 訓子
タイトル: 進化しすぎた脳 中高生と語る「大脳生理学」の最前線
★★★★★★★★★☆



今月の10冊 で近藤雄策さんが紹介 されていたので、買って読んでみました。脳については昔から「どんな仕組みになっているんだろう?」と疑問に思うことはありましたが、本を読んで調べるということは全くしたことがありませんでした。

作者は約2年前に出版された「海馬/脳は疲れない 」という本の著者でもある、薬学博士です。慶応義塾ニューヨーク学院高等部の子供たちに脳についての講義をしている内容がそのまま載せられています。

まず、高校生とは思えない質問や回答が次々と子供たちからされていて頭の良さにビックリしました。高校生時代の自分だったら論外ですし、今でも講義を受けた高校生よりも知識がないと思います(苦笑)そして、講義内容をそのまま本にしているので全てが話し言葉だったのが少し読みにくかったです。講義の様子を想像しながら読むとそれはそれで面白かったのですが。

◆内容(引用もしながら)◆

今まで「何でこうなるんだろう?」と疑問に思っていたものが解決したり、衝撃の内容がいくつもあったりしてとても勉強になりました。講師である池谷さんは最新の研究発表も混ぜながら、高校生にわかりやすいように講義されています。

タイトルである「進化しすぎた脳」については、早い段階で書かれています。簡単に書くと、「身体が脳の性能を決定している」ということになるそうです。ほとんどの人が知っていることだと思いますが、人間は脳を100%使いこなせていません。いわゆる「宝の持ち腐れ」状態だというのです。何よりも衝撃だったのが、原始的と言われているネアンデルタール人クロマニヨン人の子供を現代につれてきたら順応するという考えでした。

つまり、
人が成長していくときに、脳そのものよりも脳が乗る体の構造とその周囲の環境が重要

となり、初期の人類の段階から脳は現代に通用するものだったということらしいのです。今よりも使いこなせていなかったようです。例えば、もし人間が手足が4本ずつに増えたとしてもしっかり使いこなせるということですね。

こんな感じで面白かったところを書いていくとめちゃくちゃ長くなるので、残りは本当に簡単にだけ紹介しますね。

見るという行為は意識してしているものではなく無意識の行為となります。それは二次元の構造の目が三次元の世界を理解するために脳がその不足を補っているからとなるそうです。同様に人が作る世界は、自分たちの目の能力の範囲で見えているもので、つまり脳が作り出しているそうです。

興味深かったのが脳とコンピュータの違いです。脳があいまいなことにより、人は想像と創造ができる「人間味」を持つことが出来ているそうです。このことについては脳の神経細胞レベルから説明がされていて、とても面白いです。特に僕のゼミで勉強している「複雑系」の話が出てきて興奮してしまいました(笑)複雑系は本当に複雑でなぜ必要とされているのかさえ100%理解できていなかったので(^-^;

最後のトピックであるアルツハイマー病も、決して若いからといって安心していられない病気なのでためになりました。現在はまだ完全な治療方法は見つかっていませんが、さまざまな研究発表や治療実験が紹介されていて、科学のすごさを見ました。アルツハイマー病について話している中で心に留めておきたい言葉があったので引用します。

たぶん、人間って生き物は長生きしすぎなんだ。今は医療の技術が進歩して、長生きするようになって本来なら発祥しなくていい病気にかかっている。現代の人間は長生きしちゃうからこんなしわ寄せが出てきた。現代社会とはそういう歪んだバランスの上に成り立っているんじゃないかな。

技術の進歩によって、環境に人間が適応するのではなく環境を人間に都合のいいようにいじくるようになっています。このしっぺ返しはいつか必ずくるでしょうね。

◆感想◆

もうとにかく面白いです!!一度でも脳について疑問を持ったことのある人は読んで損はしません。今まで脳の仕組みなんて知ったところで、何の意味もないしどうでもいいやって思っていた人もぜひ読んでみてください。つまり、みんな読んでみてくださいってことですね(笑)

現代社会は技術の発展によって、人間の身体能力や脳は退化していっていると言われています。たしかに運動能力を担当する脳は退化しているかもしれませんが、パソコンをはじめとする情報機器の普及によって、今まで未開発だった一部の脳が目覚めたりしてるかもしれないですね。

脳の研究がもっともっと進んだら、全員がテレパシーを扱ったり、物を動かせるようになるかもしれません。そういう世界を想像すると楽しい反面恐ろしいですね。

もっともっと書きたいということは、やっぱり僕はまとめるのが下手糞なようです(^-^;あとは実際に本を手にとって読んでみてください☆書けなかったのですが、言葉があるからこそ人はここまで発展することができたし、意志ある動物として存在できているそうです。海馬も購入しているので、近いうちに読みます♪

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◆トラックバックさせていただいたブログ◆

分かると教えるは違う|できれば本に埋もれて眠りたい
ど風呂グ: 『進化しすぎた脳』 池谷裕二
トンネル独壇場 : 7月17日 進化しすぎた脳
読書&映画メモ : 進化しすぎた脳
たもとのあれこれ日記:池谷裕二 『進化しすぎた脳  中高生と語る[大脳生理学]の最前線』
技術者のための成長戦略:進化しすぎた脳
酸性の雨が降る:覚醒感覚クオリア
東京人生:不思議な脳
「進化しすぎた脳」|本だけ読んで暮らせたら

プロが教える問題解決と戦略スキル



著者: 相葉 宏二
タイトル: プロが教える問題解決と戦略スキル
★★★★★☆☆☆☆☆



就職活動をしていく中で、コンサルタントに興味を持ち買った本です。ITコンサルタントに興味があるのですが、戦略や経営コンサルタントとはどういうものかを知った上で判断した方がいいと思い読むことにしました。

◆内容◆

まず序章で日本の経営者が中国で失敗した話から始まります。そして、その失敗から立て直すために呼ばれた人が見事に解決していく中で今の日本の企業には何が足りないのかを読者にわからせてくれます。

中国での問題点は簡単に書くと、同じ漢字を扱うアジア人だから日本と同じ経営スタイルでいいだろうと初めから高をくくっていたことにあります。「以心伝心」といった言葉ではっきりと表現せずに理解していると(思わせる)いう日本独特の文化は通じませんでした。現在の中国は急成長で競争が激しく、日本なんかよりも個人主義の国だということです。

序章で今の日本の企業に、経営者には何が欠けているのかたとえ話で説明してくれているので、その後の内容は比較的容易に受け入れることが出来ます。

1週間ほど前に紹介した「戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ」で言っている内容はそこまで違いません。同じBCG出身の人が書いた書籍ということも大きく関係していると思います。個人的にはこちらを先に読んでから、「戦略プロフェッショナル~」を読むと「あーこれはこういうことだったのか」と理解を深めることが出来ると思います。

途中にはケーススタディとしてコンサルタントが実際に経営問題をどのように解決していくのかも書かれています。コンサルタントに興味のある人は読んでおいて損はないでしょうし、興味のない人もこの本をきっかけに興味がわくんじゃないかな、と思います。

今日の内容説明はいつもより一段と抽象的ですね(^-^;

◆引用&感想◆

「豊かさとは選択肢の幅を持てることだ」という言葉があるが、「実力があるとは何回もリスクが取れることである」

まだまだ実社会に出ていないので、この文の意味することを100%理解は出来ていないでしょうが、何となくわかります。会社説明会でトップが「失敗を恐れず挑戦しろ」や「トライ&エラーを繰り返せ」といったことをよく言っています。リスクを恐れてチャレンジしなかったら、いつまでたっても前進できないってことだろうと今は解釈しています。

経営を客観的に見るための重要な鍵は「比較感」であり、一つの環境のみで通用する常識を疑うことである

一つの企業なり学校なり団体と呼ばれるものにドップリと浸かってしまうと、その団体特有の文化に毒されてしまいます。周りの友人でもそういう人は何人か見てきました。まだ僕の場合は会社ではないので、そのことが危機を招くことは少なかったですが、やはり多くの視点を持つことは経営者でなくても必要なことだと思います。ということを常に心掛けていないと意識していないうちにハマってしまいそうですね(^-^;

別にコンサルティングといってもマジックではなく、ただの経営科学の応用である

正直、こういう本を読むまではコンサルタントとは頭のいい人だけができる一種のエリートな職業だと思っていました。しかし、コンサルタントに関する本を読み進むにつれて、必要なのは日々考え続けること、行動し続けることなのだと考えが改まりました。まだまだ自分にとっては遠い存在ですが、目標に向かって日々努力しよう!と勇気付けられました。正直、もう半年早く興味を持っていたら某大手外資コンサルも面接で落ちなかったのかなぁなんて甘い考えを持っています(苦笑)

今日の紹介はいまいちでしたね・・・。昨日にサイエンスの本を今日紹介すると言っていたのですが、まだ読み終えていない&今からバイトなので明日に持ち越しになりました。一日一冊は思っていた以上にハードルが高いようです(^-^;

会社が放り出したい人・1億積んでもほしい人



著者: 堀 紘一
タイトル: 会社が放り出したい人・1億積んでもほしい人
★★★★★★★☆☆☆



思わず購入してしまったという感じの本です。堀さんの本は今まで一冊も読んだことがなかったので、読んでみようと思ったのもあります。ただ、それよりもやはりタイトルに興味を持って購入してしまいました。

◆内容◆

まず、50代で役員のポジションにつけなくなってしまった銀行員の話から始まります。順調な出世コースを辿ってきた人に限って、「こんなはずじゃなかった」と後で言うことになってしまうそうです。ただ、ここの辺りは経験がないので少し理解に苦しみました。大手企業や銀行に対するイメージどおりのことが書かれていたという感じでした。

日本社会は資本主義共産主義が縦糸と横糸のように絡み合って形成されているという解説には、とても納得してしまいました。資本主義社会といいながら欧米のような実力主義ではなく年功序列なんて制度があるのも、共産主義を支持している人が多くいたからだそうです。

後半は、どのような人が必要とされてどのような人がいらないと言われるのか解説されています。若い時に内容の濃い経験を積むために子会社の経営者をしろと書いています。前半で最近は大手企業も子会社を整理し始めているといいながら、赤字子会社の経営者になることをすすめることに矛盾?を感じました。子会社がつぶれるときは親会社が拾ってくれるから大丈夫ということだと思いますが・・・。

◆感想◆

もともと大手は避けていたのですが、この本を読んでさらに大手企業を受ける気がしなくなってきました(^-^;出世が問題ではなく、大手では経験できる仕事内容の範囲が限られていると思ったからです。どの企業もこれからは実力主義や優秀な人材の中途採用などを取り入れていかないと生き残れないと書いています。本を読む前からその考えは持っていたので、一人でやっていける力をつける、つけられる職場で働きたいと目論んでいます。

僕はテレビが嫌いなのですが、文中に本を読む人とテレビを見る人のどちらがいいのか書いてありました。本は本屋に足を運んでどの本を読むか決めて、購入して自分の意思で読むからテレビを見る人よりは○だそうです。ちょっと嬉しかったです(笑)

◆引用◆
経営者に必要な能力や、必要とされない人の特徴など興味深い項目があったのでいくつか載せておきます。詳しい内容は本を読んでくださいね(笑)

放り出したい有害な社員
1.マイナス思考の人
2.デマを飛ばす人
3.ヤル気のない人


一億円プレイヤーになるための基本条件
☆.何か一芸に秀でている
1.強烈な目的意識を持っている
2.常に原因自分論で生きている
3.絶対に諦めない
4.表現力が身についている
5.信用がある
6.真の仲間がいる


若手社員に教えたい力
1.人を信じる力
2.考える力
3.人の力を借りられる力


最後に作者が「一億円クラブ」を作りたいと書いていました。僕は年収一億円が目標ではありませんが、そういう志を持った人たちが集まるクラブっていいなって思いました。

すいません、今日のは無駄に長くなってしまってますね(>_<)最近、ビジネス書を読みすぎてるのかもしれません。次読む本はサイエンスなので少しは頭を休められそうです(笑)

2月28日~3月6日

02月28日 ブログ・ビジネス   ★★★★★★★☆☆☆

03月01日 問題な日本語   ★★★★☆☆☆☆☆☆

03月02日 ホームレス入門   ★★★★★★★★★☆

03月03日 儲かる会社のつくり方   ★★★★★★☆☆☆☆

03月04日 さおだけ屋はなぜ潰れないのか?   ★★★★★★★★☆☆

03月05日 超簡単!ブログ入門   ★★★★★★★★★★

03月06日 就職の極意   ★★★★★★☆☆☆☆

就職の極意



著者: 越智 通勝
タイトル: 就職の極意―これで、息子は10社の内定を獲得した
★★★★★★☆☆☆☆



この本は、著者である越智社長の会社の選考会でいただきました。1ヶ月ほど前に本屋で買おうか迷ってたので、買わなくてよかったって感じです(笑)タイトルの通り就職活動をしている学生に向けて書かれています。

◆内容◆
この会社のトップセミナーに参加した人はわかると思いますが、全てそこで越智社長が話した内容と同じです。一度聞いた話ということで、参加した人はすんなり頭に入ってくると思います。

越智社長の息子が就職活動をする時に親として、人材ビジネスに携わってきた経験からアドバイスした内容が書かれています。

ただ、サブタイトルの「これで、息子は10社の内定を獲得した」は書かなくてよかったんじゃないかなと思います。目を引きつけるためだと思いますが、10社という数は「そんなに内定もらって意味があるのか?」「内定辞退する会社に申し訳ないという気持ちはないのか?」という批判的な意見にもつながると思います。会社の事情は知りませんが、就職活動をしている学生の立場で考えてもそこまではいらないですね(^-^;

内容はすごくよかったです。勉強になりました。社会人とはどういうものか、サラリーマンとは立派なプロの仕事であるということを具体的に落とし込んで書かれています。就職活動を通して社会に出るとはどういうことなのか、漠然と理解し始めている時だったので、この本は理解を促進する手助けとなりました。実際のところは社会人になってみないとわからないのですが、心構えということですね。

◆恒例?の引用&感想◆
余談ですが、僕は本を読む時は常に付箋をもっています。それで気になる箇所に貼っていきます。ボールペンなどで線を引くのが良いのでしょうが、新しい本を汚すのが嫌(貧乏性)と電車などでは線がまっすぐ引けないので止めています。

最初に入った会社で人生の50%は決まってしまう
これは社会人の方に本当なのか聞いてみたいです。といって、疑っているというわけではありません(^-^;最初の会社で仕事はどういうものなのか、この程度の働き方でいいのかなどをインプットされ、それが転職したとしても強い影響を与えるといったものです。どちらにせよ、それぐらいの考えを持っていたら、さらに真剣に就職活動(企業選び)を出来ると思いました。

給料をもらっているからにはプロとしての自覚を持て
言葉通りですね。当たり前のことのようでいて、これを常に意識できている人ってそこまで多くないと思います。プロとしての責任を果たすというものは結果を出すことです。スポーツ界やタレントだけがプロではなく、サラリーマンもプロという意識は持ち続けないといけないなと思いました。

受けた恩は返す(テイクアンドギブ)
現在は日本も転職をする人が増加し、人材が流動化しています。僕自身、ひとつの会社で留まることは考えにありません。そういう社会になったとしても忘れてはいけないのが、この「受けた恩は返す」という日本的な精神だと作者は言っています。

新人社員の時は多くの人に助けられたり、研修を受けて教育されます。お金も時間も人も大量に投資されています。将来その会社で活躍することを期待されているからです。会社を辞める時、その受けた恩を返すだけの仕事をすることが出来たのか自分に問いかけることが大切と言っています。その通りだな、と強く思ったので心に留めておきたいです。

昨日の記事に書評のスタイルについて質問しました。コメントしてくださったみなさんありがとうございました。そして、考えていたら、僕のブログは書評というよりも本の感想文になっているな、ということに気づきました。ただ、それが悪いこととは思っていないので、当分はこの形式で続けていきたいと思います。

超簡単!ブログ入門



著者: 増田 真樹
タイトル: 超簡単!ブログ入門―たった2時間で自分のホームページが持てる
★★★★★★★★★★



最近、ブログ関係の書籍が本当によく出ていますね。このブログで紹介するブログ関連の書籍も3冊目となりました。そして、3冊の中で一番僕好みだったのが今回紹介する「超簡単!ブログ入門」です。過去に紹介した2冊も好きだったのですが、この1冊は文章がすごいきれいで「共感」する内容も豊富でした。

◆概要(内容?)◆

タイトル通りにブログを作るために書かれた本かと思って、書店で手にとってぱらぱらと読んでみたところ、それ以上に面白い内容が書いてありそうでした。そして、その読みは当たっていました。もちろん、ブログを知らない人のためにブログとはどういうものなのか説明した上で、ブログサービスの紹介をして実際の解説まで誘導する内容もあります。

しかし、それ以上によかったのが作者のブログに対する的確なコメントでした。そこには個人としての思いも多く含まれていますし、IT産業に長年関わってきた業界人としての意見もあります。

構成としては、

1章:入門編 (ブログの解説、ブログにまつわるエトセトラ)
2章:実践編 (実際にブログを作ってみよう、サービス比較など)
3章:応用編 (主にアフィリエイトについて)


といたってシンプルです。

ブログをすでに作っている人は2章は退屈かもしれません。しかし、この本の見所は1章であると個人的には思いました。ブログを従来のホームページと比較したり、掲示板との違いを説明していく中で、どのようにブログが画期的なのかが書かれています。そしてその内容は、ブログにドップリの人なら「うん、うん!!」と強くうなずいてしまうはずです(笑)

◆いくつか紹介◆

僕がこの本で共感した部分は多かったのですが、その中でも強く共感した部分から少し紹介&コメントしたいと思います。

みんながブログをやれば、情報を見る目が育ち、社会が変わるんじゃないかな
大学の授業でも耳にタコができるぐらい「メディアリテラシー」という単語が出てきました。現代社会は情報社会です。膨大な情報から自分に有益な、そして正しい情報を掴み取る能力が必要とされています。今までのテレビやラジオから入ってくる情報をただ受け取るだけではなく、それを自分の中で消化してブログで発信することは、受動的人間になるのを防ぐのに効果的だと思います。

ブログは人と人とを共感でつなぐもの
ある企業のOB訪問で社員の人が共感の重要性について話してくださいました。共感するということは、詳細な内容は違っていたとしても相手と限りなく近い経験をしているということであり、最も本質に近いというものです。僕はなるほど!!とそこで思いました。自転車で風を切って走るのが好きな人がブログに書いて、それを読んだ人が同じように好きで共感したら・・・。それだけでお互いの距離がグッと近くなりますよね♪ブログはその機会の爆発的な増加に貢献していると思います。

"インターネット至上主義"と"普通の利用者"の溝を埋めるのがブログの役割かもしれない
この1年間で僕が最も強く感じていることです。今までパソコン利用なんてレポートやメールするぐらいだったであろう周りの友達が、次々とブログを始めました。同様にSNSの広がりもキャンパスが小さかったせいかすごい勢いで広がりました。僕がやりたいと思っていたけれど、難しいだろうなと諦めていた仲間とのネット上でのコミュニケーションがブログによって成立しちゃっていました。今では主婦の人たちも沢山やっているから(まだ21歳ですが)時代は変わったなーって、しみじみ思います。

◆野望?◆
作者も作中で書かれていますが、僕はおじいちゃん・おばあちゃんの世代にもっともっとインターネットに触れてほしいと思っています。だって、自分たちには想像もできないような経験や知識・考え方を持っているからです。それをブログで発信してほしいし、そこから交流していきたいって思います。「じいちゃん、ばあちゃん(もっともっと)ネットデビュー!!」は日本一周と同様に就職活動が終わったら本格的に取り組みたいことのひとつです。

やべっ!!また自己満の書評(といえるのか?)になってしまいました。書評ってこんなんでいいんでしょうか・・・?本の魅力を伝えたいのに、結局途中から自分の意見が大量に入ってしまいます(^-^;アドバイスなどいただけると嬉しいですw

さおだけ屋はなぜ潰れないのか?



著者: 山田 真哉
タイトル: さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学
★★★★★★★★☆☆



僕は数字を扱うのが苦手です。昔、そろばんをしていて初段までいったので計算は得意なのですが、数字を扱うこと自体がどうも苦手です。会計を任されているなどの仕事で数字と睨めっこする機会の多い人以外は、僕と同じように数字を扱うことが苦手な人が多いと思います。

しかし!社会人になるからにはやっぱり数字にも強くならないと(>_<)なんて思って、まず手始めにこの本を手に取りました。作者は「女子大生会計士の事件簿 」という小説で有名みたいです。この本を手にするまで全然知らなかったのですが、面白かったので「女子大生~」シリーズも読んでみたいと思います。

◆内容&感想◆

ケーススタディのように身近な疑問を扱いながら解説することで、小難しい会計学という学問を見事に分かりやすく説明してくれています。何よりすごいのが、エピソードによって扱う会計学のパートがしっかり区別されていることです。

例えば、本のタイトルであるさおだけの話では、「売り上げ」「利益」「費用」といったものを説明されています。また、ギャンブラーの話では主に、「回転率」について説明されています。各エピソードの終わりにしっかりとまとめも掲載されているので、復習や確認にぴったりです。

入門書の役割は、その学問について「面白い!」と思わせることだと前から思っていたのですが、作者はそのこともしっかり理解した上で書かれているので、文句なしに面白いです。僕もこの本を読んで会計や経営に必要な数字について勉強してみたいと思うようになりました。

今まで数字を親の仇のように嫌っていた人には、とりあえず一度読んでみて!とすすめたい一冊です。会計に詳しくなることは得することは沢山あっても、損することは絶対にないはずです。数字にとらわれる必要がないことも、本の中で説明されています。

◆おまけ◆

今までお金の使い方に無頓着で過ごしてきたので、この本を読んでいく中で心に留めておこうと思った内容がいくつかありました。ほんの一部ですが、自分のために載せておきます。

「必要なものを必要なときに必要な分だけ」(カンバン方式)がいちばんお得なのかもしれない
ついついパックで買った方が1つあたりの値段が安くなるからこっちの方がお得!!なんて思って購入することが多いです。例えば、CD-Rだとケースなしで25枚とか買っちゃうんですが、そんなに使わないですよね。結果的に損をしているということですね。

「損をしないために在庫を減らす」という考え方は個人でも持つべき
昨日、久しぶりに部屋の整理をしました。すると、約5キロもの書類やプリントがゴミとなりました。「いつか使う時がくるだろう」なんて思っておいていても、いつまでたっても使う機会はこないということの証明でした(^-^;場所を取るだけならまだマシなのですが、重要な書類がその中に埋もれてしまうと大変です。今必要ないものは容赦なく捨てる考えが大切ですね。

根拠がたいしてなくても、数字を使って説明すれば主張を受け入れてもらいやすくなる
言われてみれば確かにその通りだな、なんて思うのですが習慣化していないとなかなか難しいですね。「たくさんの人が来る」よりも「100人以上の人が来る」という方がイメージしやすかったり、「できるだけ早く」よりも「3日の12時までに」と期日を指定した方が具体的になるってことですね。このスキルは社会人になる上で必要不可欠だと感じたので、今から心がけていきたいです。

この本は本当にわかりやすいです。文字も大きいしページ数もそんなにないので読むのが早い人なら1時間あれば読み終えられるはずです。近々、企画?を立ち上げてみようと思います。楽しみにしていてください♪

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