螺鈿迷宮 | Book Review’S ~本は成長の糧~

螺鈿迷宮

螺鈿迷宮 螺鈿迷宮
海堂 尊

角川書店 2006-11-30
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おすすめ平均

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★★★★★★★☆☆☆


今日は、冬用のスーツを買いに行きました。冬用スーツを一着しか持っていなくて、昨年中は完全に夏服で過ごしていたのですが、やはり冬は冬用のスーツを着ていないと営業先では良く思われないのでしょうか?あまりお金のない自分としては切実な問題です。

今日は、「チームバチスタの栄光」ですっかりハマってしまった海堂尊さんの第三作目である「螺鈿迷宮」です。この本は「チームバチスタの栄光」「ナイチンゲールの沈黙」とは違い角川書店から発刊されています。そのため、シリーズを読んだことのない人でもすぐに楽しめるように丁寧に書かれています。また、シリーズを読んでいる人でも楽しめるしかけがところどころで書かれているので、今回もエンターテインメント作品としては満足度が高いです。

歴史ある病院であり、緩和ケアで画期的な取り組みをしていることでマスコミに取り上げられている桜宮病院。その病院が最近怪しいという情報が新聞社で勤める葉子の耳に入ります。そこで、今作品の主人公であり、葉子の幼馴染である医学生”天馬大吉”が潜入させられます。

シリーズで大人気の白鳥も医者として登場し、”氷姫”こと姫宮もナースとして登場します。今回は姫宮が大活躍でした。良い方向に期待を裏切ってくれる姫宮のキャラクターで、途中で少ししつこくも感じてしまいましたが、全体的に程よいスパイスを効かせていました。

終末期医療を題材にした小説であり、仕事でそのような政策などに敏感なのでその観点からも面白く読めました。逆に、このような医療関係の事情についてあまり興味のない人にとっては、それ以外での部分がありきたり過ぎて、退屈かもしれません。僕はこのシリーズはミステリというよりはエンターテインメントと思っているのですが、今回のオチも推理の必要がないシンプルなものでした。

それでも、医者をしながらある程度の質を保ち、これだけのペースで書籍を発刊できるのは素晴らしいです。あとがきでも書いていたように構想は何年も前から持っていないとできることではないということですね。

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